未定

記憶に残すには重たくて忘れるには愛おし過ぎること

海が見たい

 

 

ふと海が見たくなって日が落ちる少し前に方向感覚だけを頼りに国道26号線を越えて南海本線を越えて湾岸線の高架下を自転車で走り抜ける

 

運輸会社の倉庫と大型トラックが並ぶ閑散とした景色のなかで作業着のおじさんたちの訝しげな視線を感じながらパジャマ姿で叫ぶ

 

「海が見たいだけなのよーーーーーーーーーー!」